モブ君の観察日記

やあ、みんな初めまして!俺はモブ男。名前はあるが今は

伏せておこう。まず簡単な自己紹介をする。

俺は水奨高校に通っているごくごく普通の男子高校生

ちなみにクラスは2-Cだ。 俺は特別頭がいい訳でも

運動神経があるわけでもない、本当に平凡な人間である。

っとまあ、自己紹介はこれぐらいにしておいて....。

本題に入ろう。実は最近気になっている人達がいる。

その人達はこの個性の強い生徒が多い水奨高校の中でも

一際目立っていた。

一人は容姿で、一人は頭脳で、一人は運動能力で、後のもう一人は

なんかわからないけど、一部から圧倒的な支持率を得てる。

昔から、人間観察が趣味の俺はこの4人を観察することにした。

 

「北帝 蒼太」

こいつは、俺と同じクラスで学級委員を務めている。

モデル顔負けの美しい容姿をしており、高身長で運動も勉強も

できる、完璧なやつ。(神様は理不尽だ。)

まあ、そんな奴を女子はほっておく訳がなく

いつも女子に囲まれている。

そして、観察していてわかったのだがどうもこいつには

双子の妹がいるらしい。俺は目が悪いのではっきり見えなかった

のだが携帯の待ち受けに女の子が映っていたので

「彼女?」って聞いたら、「いや、双子の妹だ。」っていうから

へえ~双子の妹いたんだ。という驚きと同時に一つ疑問が生じた

妹を待ち受け?いくら、仲良くても妹を待ち受けにするかなぁ?

まさか.....こいつ、シスコンなんじゃ....。とりあえず

俺の勘違いだったら失礼だから、質問してみようと思う。

「妹さんのこと好きなんだね~(汗)」「好きっていうか愛してる。」

あ、駄目だこいつ。でも、普段女子に興味を示さないこいつに

ここまで、言わせるその妹が気になってきた。ちょっと時間が

かかるだろうけど、探してみることにした。

 

     *********

『ドンッ!!』何かにぶつかった。目線を下にやると

女の子が尻もちをついていた。やばい、例の妹を探すのに必死で

全然周りを見ていなかった。俺は慌ててその女の子に駆け寄り

手を差し伸べた。

「すみません。大丈夫ですか?」というと

「こちらこそ、ぶつかっちゃってごめんなさい。」

良かった、怪我はないみたいだ。とりあえず俺は無残に散らばって

しまっている彼女の教科書を拾いあげることにした。

ん?教科書の裏に書いてある彼女の名前に目がいった

「蒼...?」この名前...どこかで見たことある漢字だな。と

教科書をガン見していると「どうかしましたか?」と

声が聞こえた。

「ああ、すみません。この漢字に見覚えがあったもので。」

「もしかして、蒼太のお友達ですか?私、蒼太の双子の妹なんですけど」

いたーーーー。めっちゃすぐ見つかった。

見た目は想像していたのと違うかった。

あの蒼太君の双子の妹だから、ものすごい性格のきつそうな美人が

くるのかと思っていたけど、その正反対で、ものすごいふわふわした

可愛い子だった。なんというか、あんまり似てない。

「やっぱり、私と蒼太ってあんまり似てませんよね。」

「え!?いや、そんなことは.....。」

「いいんですよ、初対面の人によく言われることなんで

私は蒼太と違って容姿も運動も普通で、取り柄ないし」

あれ....俺、悪いことしちゃったかな。一応何か声掛けた方がいいよな

「あの...!「おお!!十六夜!ちょうどよかった!!」

声を掛けようとした途端、先生に遮られてしまった。

「先生、どうしたんですか?」

「ああ、先月の模試の結果が来とったぞ。今回も

不動の一位だ!頑張ったな!今後も期待しとるぞ!はっはっはっは。」

???一位....?全国模試で? まさか、この子が入学以来

学校・模試で一位を取り続けてる天才.....!?まさか

「あの~つかぬことをお聞きしますが、もしかして君は、

水奨の頭脳って呼ばれてる?」

「それは、先生が勝手につけたあだ名で私はあんまり好きじゃ

ないんだけどね」

やっぱりねーーーー。なんか、案外すぐ見つかった。

でも、今回は兄妹だったから偶然早く見つかったのかもしれない。

あと残るは、二人。よし!探しますか!!

 

*続くと思う*